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ギザ(ギーザ)・エジプト

1999年3月20日


日本時間0時50分

ギザ Giza
黄昏画像へとびます

 エジプトの北東部、ナイル川西岸、カイロの南西約5kmにある古都。西方約8kmにエジプト古王国時代のクフ、カフラー、メンカウラー各王のピラミッドやスフィンクスなどがあります。

 昔はピラミッドに登ることも可能でしたが、かなり以前に禁止されました。ピラミッド内の写真撮影も禁止されています。ピラミッド周辺には観光用のラクダがおり、乗らずに単に写真を撮るだけでもお金を要求されます。おしゃべりして仲良くなっておくと、ただになるかも......ピラミッドは丘に建っているので、ギザ市街が一望できるところでもあります。市街が目と鼻の先です。

 ピラミッドという名称はラテン語で、その語源はギリシャ語のピラミスです。ギリシャ人がこの建造物を初めて見たときに、ギリシャのこのケーキに似ていたところから名付けられたと言われています。

 ギザは1801年にナポレオンが来たところでもあります。近くの首都カイロにはツタンカーメンの遺物で有名なカイロ博物館があり、やはり初代館長はフランスの考古学者でした。





ギザ台地........ピラミッド・コンプレックス

ギザ台地........ピラミッド・コンプレックス
左からメンカウラー、カフラー、クフと推定されている。左下にスフィンクス。



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黄  昏


 最初の今月は私の好きな地から始めます。3大ピラミッドで有名なギザです。エジプトは日本人のお気に入りらしいですから、当地の星空を眺めた人も多いことでしょう。ギザからかなり離れますが、ほとんど光害のないカルナク神殿の大列柱室から見上げる星空の神秘さは、それだけで行く価値のあるものです。

 日本からは時差が-7時間ありますが、緯度は日本より少し下がったところなので見える星空はほとんど変わりません。あとで下のリンクをクリックして比較してみて下さい。日付を同じにしてあります。




 日本と同じく、土星・金星・月の接近が見られます。金星は-4等の明るさで、その左下に土星が0.5等で輝きます。またくじら座・おひつじ座・うお座に3天体が囲まれていますので、これらの星座も見えるかもしれません。「オリオン・ミステリー」でピラミッドとオリオンの星々の配置が話題になりましたが、そのオリオン座も夜になると見えます。ピラミッドとオリオンを一望してみたいものです。

 エジプトに行かれる方がいたら、カメラを三脚などに固定して1分から数分ほどシャッターを開放にして撮影してみてください。レンズがズームなら広角側にしてください。明るい星なら写ります。もっと長時間撮影すれば、星は流れますが、綺麗な写真になりますよ。その時は地上の風景も入れることを忘れずに。撮れたらぜひメールで送ってください。紹介します。

 今回はおまけ画像があります。ピラミッドと金星・木星です。上に木星、下に金星が見えます。ピラミッドは残念ながらというべきかライトアップされているので、空が明るくなっています。固定撮影(赤道儀で星の動きを追いかけない撮影)しているので、星像が少し流れています。ここをクリックすると画像に跳びます。



 今回紹介するのは冬の星座です。まずはオリオン座。ギリシア神話では美男子の狩人オリオンで、神の放った大サソリにさされて死んだことからオリオン座とさそり座とは仲が悪く、天球の反対の位置にあって同時には空に現れません。α星ベテルギウス(オリオンのわきの下、和名は平家星)は半規則的な変光星で、1等前後の明るさで変化しています。β星リゲルも1等星ですが、α星よりも明るい星です。0.1等です。リゲル(脚、和名は源氏星)と接するかのように小さな星が寄り添っているのを小望遠鏡で見ることができます。有名なのは腰帯にあたる三つ星の南にあるオリオン座大星雲(M42・M43)です。双眼鏡で十分楽しめます。肉眼でももちろん見えます。三つ星の名前は腰の右からミンタカ(腰帯)・アルニラム・アルニタク(真珠を通した紐)です。α星のベテルギウスやβ星のリゲルはよく知られていますが、以外と三つ星の名は知られていませんね。ついでにγ星はベラトリックス(女戦士)と言います。この大星雲の中央にはトラペジウム(台形)と呼ばれる四重星があり、これらの星の光の刺激でガス塊が輝いていています。このガス状の物質はオリオン座全体を取り囲んでいて、アルニタクのすぐ下にある暗黒星雲の馬頭星雲(バーナード33)はその光を隠しています。馬頭星雲は撮影しないと見ることはできません。またこのすぐ上にはNGC2024という散光星雲があり、アルニタクの光がまぶしくて見にくいので、視野から外すようにして見る工夫がいります。そして、この少し上にはM78があります。小望遠鏡なら二つの星を取り囲む散光星雲の様子がわかります。

フィラエ島のイシス神殿 オリオン座の左少し上に大犬座があります。猟師オリオンに従う犬に見たてられています。α星シリウスは全天第1の輝星で、光度は−1.5等、古代エジプトではエチオピア高地の雨季に続くナイル川のはんらんを告げる星として信仰されました。名はギリシア語のセイリオス(焼きこがすもの)から由来しています。日本では「おおぼし」「あおぼし」、中国では天狼(てんろう)、英語では Dog Star とも呼ばれています。古代エジプトではソティスといい、女神イシス Isis と同一視されて崇拝されました。この星が日の出直前に東から昇る、いわゆるヘリアカル・ライジング heliacal rising のころが母なるナイルの氾濫期の始まりに一致していたからです。イシスの神殿はシリウスの出没方向に合わせて設計され、ヘリアカル・ライジングの観測によって年始を定めました。この日、太陽神ラーの光とイシスの光が地平線上で交わり合いながら神殿内に差し込んだのです。シリウスの明るさに埋もれていますが、伴星として白色矮星がそばにあります。シリウスの光を遮るようにすると見えてくるでしょう。また、シリウスのすぐ南にある散開星団M41はよく見えます。双眼鏡でも星々が分解できます。低倍率で見るのがよく、望遠鏡であまり拡大するとつまらなくなります。β星はミルザムとも呼ばれています。

 次にオリオンと向かい合っている星座、牡牛座です。黄道星座の一つです。V字形のヒヤデス星団が牛の顔で、数個の星の集りに見えるプレアデス星団(M45)が牛の肩になります。ギリシア神話では、大神ゼウスがフェニキアの王女エウロペのもとに通う時の化身の姿であるといいます。α星アルデバランは「あとに従うもの」という意味で、プレアデス星団に続いて東の地平線をのぼる星だからです。この星の和名「あとぼし」あるいは「すばるのあとぼし」も同じ考え方ですね。アルデバランは1等星でヒアデス星団(Mel25)の中に見えますが、80光年ほど離れており、星団に属している星ではありません。ヒヤデス星団は星数約100個の散開星団で、肉眼や低倍率のオペラグラスぐらいで見るといいです。双眼鏡では星がまばらになりよくわからなくなります。一方、プレアデス星団は星数約120個の散開星団で、肉眼でも双眼鏡でも素晴らしい眺めです。撮影すると、刷毛ではいたような反射星雲も写ります。プレアデスの和名は「昴」で、セブンシスターズとも呼ばれます。神話では、ヒュアデス、プレイアデスはともに巨人アトラスの娘たちの名です。もうひとつ有名なのがカニ星雲(M1)。双眼鏡では無理ですね。200mm望遠で撮影するとしっかり写ります。1054年の超新星の残骸です。

 もうひとつペルセウス座を見ましょう。星座をかたどっているのはギリシア伝説の英雄ペルセウスで、片手は剣をふりあげ、もう一方の手に切りおとしたメドゥーサの首をさげた姿となっています。日本ではほぼ1年中見られる星座です。α星アルゲニブ(右脇の)、別名ミルファク(肘)は光度1.8等の超巨星、β星アルゴル(アラビアの悪魔グル)は光度2.2等の食変光星で2日20時間49分ごとに1.2等も減光します。そのため三重連星と考えられています。カシオペヤ座との境界近くには二重星団h(NGC869)とχ(NGC884)があります。肉眼で確認できます。双眼鏡や望遠鏡ではもっと楽しめます。それぞれ300個ぐらいの星が集まっています。β星からアンドロメダ座に向かって少し寄ったところにM34という散開星団があります。双眼鏡で楽しめるでしょう。振り上げた剣の先にあたるところにはM76があり、望遠鏡や撮影で楽しめます。亜鈴状星雲M27に少し感じが似ています。撮影でないとみれないけれど、有名なのが右脚のすねあたりのカルフォルニア星雲(散光星雲NGC1499)です。真っ赤なカルフォルニア州が大きく写ります。またこの星座のγ星を中心に、毎年8月10日前後、数日にわたりペルセウス座流星群が見られます。速度ははやく、条痕の残る明るい流星が多いのが特徴です。母彗星はスイフト=タットル彗星と推定されています。

 エジプトでは、その歴史と素晴らしい星々があなたを待っています。




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時差 -7時 エジプト時間 19日17時40分から








ギザ(ギーザ)・エジプト

1999年3月20日



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ピラミッドと木星・金星




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