概要と黄昏 モアイ・鳥人カルト
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イースター島・チリ

1999年4月20日



日本時間9時37分



イースター島 Easter Island 黄昏画像へとびます

 チリ領の孤島。名は1722年復活祭の日(4月6日)にオランダ人ロッヘフェーン Jacob Roggeveen が到達したことにちなんでいます。70年スペイン領とされ、1888年以来チリ領となりました。チリにおいてはスペイン語でパスクア Pascua 島と呼ばれ、島民はラパ・ニュイ Rapa Nui 島と読んでいます。南緯27°08′、西経109°26′にあります。地図の上にカーソルを乗せると詳細地図を表示します。

 島は周囲58km、佐渡島の4分の1ほどの面積で、死火山が3つあります。有名なのがラノ・ララク火山です。樹木がなく牧羊地となっており、ポリネシア系らしい未知の先住民の人面巨石像(モアイ Moai)、石碑などの遺跡や未解読の文字、そして鳥人カルトで知られ、遺跡保存のため島全体が国立公園に指定されています。現在は、住民約3000人でハンガロア Hanga Roa 村にほとんど住んでいます。1995年に倒れた像の再建が行われ、スペースシャトルの緊急着陸空港であるマタヴェリ空港を利用したパックツアーも出ています。島の収入の第1位は観光収益で、第2位が牧羊業です。


Moai


 イースター島にはムー大陸伝説があり、失われた大陸の一部ではないかと推測する人もいます。その証拠としてあげられているものに、石を敷き詰めた海へと続いている広い道があります。これは「アババ」と呼ばれています。このような溶岩流や石畳を利用した道がたくさんあったようです。

文字の比較図

 また、未解読のロンゴ・ロンゴ文字は1行読んでは天地をひっくり返してまた1行読むという、他の言語には見られない孤立した特徴を持っており、これも証拠のひとつにあげられています。ロンゴ・ロンゴ文字はインダス文字に似ているという話もあります。右図はその比較でよく似た文字が取り上げてあります。上段はロンゴ・ロンゴで、下段はインダス文字です。確かに似てますが、時間的には4千年の開きがあります。

石を敷き詰めたアババ海へと続くアババロンゴ・ロンゴ文字
石を敷き詰めたアババ海へと続くアババロンゴ・ロンゴ文字


 太平洋の中央部の地盤はかなり安定しており、少々の沈下は確認されていますが、1万2000年前頃に沈没したと伝えられるムー大陸の存在は科学的には理解の範囲を超えているものです。島ではなく、大陸なんですからね。しかも、ラパ・ヌイの遺跡はそんなに古いものでもありません。これはムー大陸を追い求めたイギリス人のジェームス・チャーチワードから出てきた説のようです。

7人の使節

 モアイはほとんど海岸線に作られ、村を見つめる方角で建てられていますが、中には暦の役割を果たしていたと考えられるモアイもあり、夏至の時に真正面から顔に陽が当たるモアイや、「7人の使節」と呼ばれているモアイ群の立つ位置は春分と秋分の太陽の位置と関係があると言われています。

 島では舟形の住居跡が見つかっており、航海文化があったことが伺われます。こういうことからも、天文や暦についての知識もきっと豊かであったろうと思われます。モアイの作り方やその変遷、鳥人カルトについては別ページをごらんください。

 先住民がどこからやってきたかという謎については、「コン・チキ号漂流記」で有名になったトール・ヘイエルダール Thor Heyerdahl の説など、島の伝承をもとにしていろいろ出ています。「コン・チキ」とはボリビアのチチカカ湖周辺に栄えたティアワナコの王、コン・チキが由来です。彼が先住民の王、ホツ・アツアと同一人物であることを実証するために、1947年に5名の仲間とともにインカ式のバルサ筏で航海に出ました。ペルーのカヤオからトゥアモトゥ諸島のラロイア環礁まで8300km、102日間の漂流実験でした。着いたところはツアモツ諸島でしたが、ペルーから渡って来ることが可能であることを示しました。もちろん、二人が同一人物であることの証明にはなりませんでしたが、「コン・チキ号漂流記」という本が面白いことだけは確かです......(^^)

※ 2001年末に「イヴの七人の娘たち」という本がでましたが、著者のブライアン・サイクスによるとDNA解析ではヘイエルダールの説は否定されるとしています。ポリネシア人はアジア由来であるとのこと。この本も面白いです。



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黄  昏


大小マゼラン雲

 先月は日本とあまり緯度の差がないエジプトだったので、今月はずっと南に下がってみました。イースター島は日本の裏側に位置することになります。ふだん陸地しか見ないので、イースター島もあの細長いチリだと知ると、チリもずいぶん太った大きい国だと思えてきます。

 日本とチリは時差が13時間ありますが、イースター島はアメリカ合衆国で言えば経度がラスベガスに近いので16時間ほどの時差があると考えた方がいいでしょう。沈んでいく冬の星座が見えます。日本からは見えないかじき座の大マゼラン星雲やタランチュラ星雲(2070)が見えています。かじき座は17世紀に始めて星図に現れた星座です。

 大マゼラン星雲とは南半球で肉眼で見える銀河です。大というからには小もあるわけで、それはきょしちょう座にあります。大マゼラン星雲は銀河としてはもっとも近い17万光年の距離にあり、1987年2月大マゼラン銀河中に超新星が出現して話題になりました。地球から見えるもっとも大きく明るい星雲で、肉眼で渦巻きの腕がかろうじてわかる感じですが、双眼鏡なら溜息ものです。タランチュラ星雲も大変明るい星雲で、オリオン大星雲の五千倍の明るさです。南天のハイライトと言える星雲たちです。

 エリダヌス座はギリシャの川の神にちなんで名づけられた星座で、α 星アケルナルは「川の果て」という意味です。惑星状星雲NGC1535がありますが、双眼鏡で恒星のように見え、望遠鏡でようやく形が見えてくるものです。

 時計座・彫刻具座・画架座はともに18世紀フランスの天文学者 N. L. ラカイユが新設した南天星座です。時計座はエリダヌス座の南にあり、、ホイヘンスが発明した振子時計にちなんでこの名まえがつけられました。しかし、輝星はありません。彫刻具とは「のみ」や「たがね」を意味しています。やはり輝星はありません。画架座はα 星でも3.3等と暗く、バーナード星に次いで固有運動の大きいカプタイン星があります。固有運動とは天球上の位置が変わることを言います。

 最後に鳩座を紹介します。この鳩とは水がひいたか知るためにノアの箱舟から放たれて、オリーブの小枝をくわえてもどってきた鳩を指しています。これと言って楽しめる天体はありません。



画像の見方


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時差 -13時 チリ時間 19日17時40分から








イースター島・チリ

1999年4月20日



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