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プリオシン通信


いかりのにがさまた青さ
四月の気層のひかりの底を
唾し はぎしりゆききする
おれはひとりの修羅なのだ

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電信局からこぼれてきた
電信技師のこころにうつりゆくよしなしごとです。





       こんなあかるい穹窿と草を
       はんにちゆつくりあるくことは
       いつたいなんといふおんけいだらう
       わたくしはそれをはりつけとでもとりかへる
       こひびととひとめみることでさへさうではないか

       わたくしは森やのはらのこひびと
       芦のあひだをがさがさ行けば
       つつましく折られたみどりいろの通信は
       いつかぽけつとにはいつてゐるし
       はやしのくらいとこをあるいてゐると
       三日月がたのくちびるのあとで
       肱やずぼんがいつぱいになる

                     「一本木野」より


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