プリオシン海岸  プリオシン通信

最後の晩餐

ちゃぶ台をひっくり返さないで


先日、TVの「開運なんでも鑑定団」で、賢治からの親友の保阪嘉内へ宛てた書簡73通が紹介されていました。息子さんが出品したもので本物とわかってますから、みんなに知ってもらいたいという意図だったようです。

賢治は何か決意すると必ず保阪に報告するような書簡を送っているから、保阪へのものは有名なものが多い。まだ個人所蔵されていたのかと驚きました。

ちなみに1億8千万円の評価でした。賢治も相当数の手紙を書いているから、死蔵している人はきっとたくさんいるんだろうと推測するけど、わかっている書簡はたった488通しかないそうな。手紙をたくさん出せると言うことは、金に困っていない証拠でもある。質素な生活をして身体を壊しても、金に困っていないというのはどういう贅沢なんだろう。

貧すれば鈍すると言うけれど、彼の豊かな創造力は貧していなかったお陰じゃないかと思う。

それにしても前回触れたルイス・キャロルの手紙量はやはり半端じゃない。記録されたほぼ28年間に365日を掛けると10220となり、だいたい毎日1通書いていたことになる。

バウリンガル 今年のイグノーベル賞で「単細胞生物の真正粘菌にパズルを解く能力があったことを発見」があったと訪問者から情報がありました。イグノーベル賞とはカラオケとかバウリンガルでよく知られるようになった賞です。粘菌の賞は認知科学賞になっていました。パズルを解いているわけではないけど......(^_^) 

この話題はむかし電信局で取り上げたことがあったので、検索してみました。2000年9月に書いていました。イグノーベル賞も受賞するまでにずいぶん時間のかかるものがあるんだねえ。

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2000年9月30日
(中略)
粘菌に新情報。
一昨日の朝日朝刊の3面。
粘菌にも「知性」?という誤解を招くタイトルで出ていた。
迷路の最短ルートを見つけるというもので、 粘菌の性質を考えれば、
こういうのは予想できたことだけどね。
逆に人間の知性もこの程度の仕組みなのかもしれない。
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ついでにイグノーベル賞を調べていたら「ハトを訓練してピカソの絵とモネの絵を区別させることに成功」は1995年に心理学賞を授与されている。これは前々回の書き込みに関連することがら。この実験の様子もTVで見たけど、学習した後は一瞬で判断できるようになる。

ちなみにバウリンガルは平和賞。バベルの塔の反対で、コミュニケーションは平和を招くというわけか。

昨日の新聞に日野原重明さんが、ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』の魚はうなぎだったという記事が雑誌に出た、と記していたので調べてみました。 「Gastronomica」というアメリカの食文化雑誌です。この記事がちょうど今ネット上で読めるようにpdfで配布されています。地味な雑誌だろうから、宣伝効果は絶大だよね。

http://www.gastronomica.org/issues0801.html の真ん中より少し下に
"At Supper with Leonardo"  John Varriano
とリンクされています。

76ページの右列に「sections of grilled eel garnished with orange slices」とありますね。「グリルうなぎのオレンジスライス添え」ってな感じでしょうか。

うちのサイトの「ダ・ヴィンチ」ページに書いていますが、1999年に終わった修復の時にすでに魚料理であることは判明していました。添えられ果物のスライスはオレンジかレモンかはっきりしていませんでした。修復されるまでは子羊の肉だろうとされていました。今回のうなぎ説も決定的なものではありませんが、『最後の晩餐』にうなぎをもってくるという意外性にダ・ヴィンチらしさを感じる部分もあります。

当時うなぎは人気があってよく食べられていた料理だと補強されても、他の魚だって食べられていたわけで、あまり補強になっていない。完全な推定間違いではないということは補強できるけれど。

NHKの復元画像 NHKの復元画像ではうなぎとはほど遠い形になっています。実際、復元ではなく修復された淡い画像を見ても、あり得ないぐらい太いうなぎのぶつ切りでないとサイズが合わないと見える。

イグノーベル賞は貰えそうもありませんな。

誰にでも最期の晩餐はあるでしょうが、キリスト教での意義を別にしても凡夫には最後の晩餐というのはないですね。そもそもそんなこと一々考えないから。でも、振り返ってみると、あのときが友達との最後の晩餐だったとか、家族みんなが揃った最後の晩餐だったとか、きっといくつもあるのでしょう。

『巨人の星』 『巨人の星』では父ちゃんがちゃぶ台をひっくり返すのが有名ですが、実は飛雄馬に殴りかかった時のはずみでひっくり返ったことが1回あるだけなんだそうです。アニメでは2回ひっくり返しているらしい。アニメのエンドロールに毎回この場面が挿入されていたらしく、これが誤解を生んだらしいです。

我が家でもこういうことは珍しくないことでしたから、どこの家庭でもこういうもんなんだなと思っていましたが、いつ最後になってもいいように食事は楽しくしたいものです。

2008-10-26 Sun


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