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2010年6月


☆☆○○○
ザ・ウォーカー 邦題 ザ・ウォーカー
原題 THE BOOK OF ELI
制作 2010年 上映 118分
監督 アレン・ヒューズ 地域 アメリカ
配給元は超大作と宣伝していますが、B級作品です。宣伝だけは超大作並みデス。こんなウソを言うのはウリがないからに違いありません。水のように無味無臭な邦題からして、配給元が評価していない証拠......(^_^)  『ザ・ウォーター』でどうだい?
著名人たちが褒めちぎっているのはダメ作品というのが通例ですが、素直な僕はすぐに信用してしまうのでアメリカでの不評を耳に栓してつい見てしまいました.......(^^ゞ やはり金がからまない素人の評価が一番信頼できますね。
世界崩壊後のアメリカを世界に一冊だけとなったある本をとある場所へ届けるために主人公イーライが旅をするという近未来ものですが、この本がどんな本なのかは原題にすでに示されています。 「イーライの本」ではありません。もうひとつの意味です。
どんな本かすぐに見当がつく話だし、最後のオチもすぐにわかるような、よくある話です。 終末世界ものは西部劇のフォーマットで作られているものが多数ありますが、これもその一本。素浪人がタウンにやってきて、やくざのボスと闘いを繰り広げる。そこに囚われの女、あるいは狙われている女がからむ。定番ですな。クリント・イーストウッドの『ペイル・ライダー』をちょっと連想するところもあります。
デンゼル・ワシントンに殺陣をやらせて、それをカッコよく撮ってみました。でも、それだけではあんまりなので、アメリカでもっとも価値のある本を絡ませてみました......という案配です。でも、その本のスピリットはまったく絡んでこない駄作です。


☆☆☆○○
カーゴ 邦題 カーゴ
原題 CARGO
制作 2009年 上映 107分
監督 イヴァン・エングラー、ラルフ・エッター 地域 スイス
日本では未公開ですが、レンタルできるようになりました。スイスのSFということで、どれどれ見てみるかと。
山場が連続するアメリカ映画に慣れてしまった頭には少々退屈ではあるけれど、いい線いってます。貨物船ということで『エイリアン』系かと予想するところですが、そうでなくてほっとしました。食傷気味ですもんね。
この映画は人類の移民計画がモチーフになっています。宇宙船がずっと噴射したままなど、科学的にはちょっとお粗末な部分もありますが、映像もそれなりに努力がうかがえます。
タルコフスキーの『ソラリス』は地上部分のリリシズムが効果的に使われていました。この映画でも船内がほとんど暗いので地上部分の映像が引き立っています。しかし、足りないものがある。
サスペンス部分は大したことないので、その部分を簡略化して地上の映像をもう少しふくらませてリリカルに描いていたら、きっと心に残る作品になった気がします。惜しい。



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